二匹のサキュバスに魅せられて

久々に戻った自分の居城。

少し刺激が足りないが、やっぱり住み慣れた家というのは落ち着く。

見慣れたテーブル、見慣れた椅子、見慣れたベット。

そして、その横にはやっと手に入れることが出来た極上の人間。

「うんうん、ちゃんとメイドさんに綺麗にしてもらったみたいね」

これから起こる出来事に、期待と不安で体を震わせるかわいい少年。

「あん、そんな緊張しないの。これからあなたはサキュバスの餌になるんだから、そんなじゃ楽しめないわよ」

緊張でガチガチのフート(誰も言わなかったけど、私はこの子の名前を間違えて覚えてたらしい)という名の少年。

「は……はい」

「ほら、ここに座りなさい。食事の前に、お姉さんがキミの体をチェックしてあげる」

「わかりました……失礼します」

怯えながらも、しっかりと私の命令を聞いてくれるのがまたかわいい。

きっと、メイドがちゃんと従順になるよう下準備してくれたんだろう。

横に座ったこの子の体に足を重ね、そっと首筋に顔を近づける。



「ンッ……ンンッ……ふふっ、いい匂いね」

鼻でスゥーっと匂いを嗅ぐ度、目の前の少年がかわいく喘ぎ声を上げる。

「ん〜、そんな声だしちゃってどうしたの? あら……ちんちんが大きくなってるわよ」

太ももにあたる、何かゴツゴツとした感触。

「もう大きくなっちゃったんだ。こうしてスゥーって、サキュバスに匂い嗅がれるだけで感じちゃうんだ」

そっと、焦らすように太ももでペニスをさすってあげる。

「ああっ……くっ……んふっ……」

「かわいい声出すわね。でもいいのよ、我慢なんかしないで、もっと好きなだけ喘ぎなさい」

少しずつ、じわりじわりと太ももで擦りつける力を強くする。

「あっ、駄目です、リーネ様……僕……逝っちゃうっ!」

「駄目よ、こんなので逝ったらもったいないでしょ。ほらっ」

「あっ」

わざと、いじらしく、射精寸前で太ももの動きを止める、

すると物欲しそうに、切ない目でこの子がこちらを見つめてきた。

「私ばっかりフートくんの匂いを嗅ぐのもつまらないじゃない」

そうだ、いい事を思いついた。

少しだけこの子から距離を取って、仰向けに寝転がってみる。

「いいわよ、私の匂いを好きなだけ嗅いで。サキュバスをクンクンできるなんてそうないわよ」

足を広げ、艶かしい声をだして餌を誘う。

「そんな……いいんですか」

興奮して濡れた私の陰部を、じっと餌が見ている。

「いいわよ。ほら、遠慮なんかしちゃ駄目」

ゆっくりと、息を荒くしながらの、誘惑の声。

その声に反応し、ペニスを滾らせた餌が、私の上に覆いかぶさってくる。

その瞬間、この餌の中で何かが切れたのがわかった。

「ほら、いらっしゃい」



「あはっ、がっつちゃって面白い。まるで獣みたいよ」

首筋に顔を埋め、餌が私の体、特に髪の毛の匂いをじわりじわりと吸い込む。

「はぁ、匂い……いい匂い……リーネ様の匂い」

「うんうん、好きなだけクンクンしなさい。ほら、ここも好きにしていいわよ」

手をそっとあげ、興奮した餌の頭を静かに脇の下へと誘導する。

「あんっ、そんな焦らなくても大丈夫よ。私の体は逃げないんだから、好きなだけ淫魔の香りを楽しみなさい」

脇の下がくすぐったい。この子、そんなにここが気に入ったのか。

「はぁ……いいです……んっ……もっと……もっとください」

理性を失い、貪るようにサキュバスの腋に顔を埋め、下半身をガクガクと動かす餌。

「あんなに素敵な子だったのに、もう壊れちゃったわね、うふふっ」



腋に埋もれながら、餌は必死に私の髪を、自らの顔へと手繰り寄せている。

「ああっ、髪の匂い……はぁ……ああっ」

「うふふっ、変態フートくんは私の髪の匂いがいいんだ」

太ももに、ゴシゴシと擦りつけられるペニスの感触。

淫魔の匂いで逝こうと、必死に腰を振る壊れてしまった餌。

「少し残念ね、正直もうちょっと我慢できると思ったのに……あら、こんどはおっぱいがいいの?」

胸に埋まり、フゴフゴとわめくそれの頭を抑えながら、ふと寂しい気持ちになる。

いつもそうだ、期待して捕まえた魅力的な餌を、すぐこうして壊してしまう。

「ま、それだけ私に魅力があるのがいけないんだけど……あら?」

考え事をしていると、下半身にベトッと何かが付着した感覚があった。

「あら、もう逝っちゃったんだ。早漏ねフートくんは」

「はぁ、はぁ、はぁ」

思考を失い、濁った瞳で、ただじっと私を見つめる壊れたおもちゃ。

ヌチュッヌチュッと再び腰をふり、またガクガクと動き始める。

「んふっ、何かしら、まだ物足りないの?」

もはや私の言葉も聞こえてないのか、おもちゃはひたすら腰を振り続けている。

「いいわよ、好きにしなさい。あなたが死ぬまで、私の体を好きにしてイイわよ、うふふっ」

このまま吸い尽くしてしまってもいいが、それではつまらない。

この子には、言わないといけない大事なことがある。



リーネエンドその2へ



小説置き場に戻る inserted by FC2 system