サキュバスの巣に囚われて

※やや暴力的な描写がありますので、苦手な方はご注意ください。


サキュバスに連れて行かれ、アルコが行き着いた先は、住処の下層部にある一つの大きな部屋だった。

「ほら、ここで仲間が待ってるわよ、再開を楽しみなさい」

目の前の大きな扉を開きながら、サキュバスは不気味に笑ってみせた。



部屋を照らす燭台の炎が視界に入る。炎のせいで、この空間の壁は変に赤く感じた。

そんな壁の中で一際赤くなっている箇所があった、血が、壁一面にへばり付いていた。

よく見ると、壁には刃物や、内側に針のついた手枷、万力等、他にも何に使うのか考えたくもないような器具の数々が並んでいる。

そして、一人の男が、サキュバス達から拷問を受けていた。

「あの獲物と、あなたが主犯格みたいだからね。

 言っておくけど、他の仲間達も全部捕まえたわよ。

 でもあなた達は特別、頑張ったご褒美にこの部屋でしっかり調教してあげるわ」



拷問されている男はマウロだった。

目隠しをされ、首輪に繋がった鎖は天井の梁を通して、一匹のサキュバスが握っている。

足場は不安定な木で作られた台座だけで、その両手は拷問のためが酷く傷ついていた。

痛みでうめき声を上げるマウロを弄ぶかのように、ペニスへは別の……やや幼いサキュバスが張りついており、その口で精を味わっている。

「何驚いてるのよ、手癖の悪い子はお仕置きして当然じゃない。

 それよりあの悲鳴を聞きなさい、痛みと恐怖で自分でも何かわからなくなっているのよ、素敵よね」

アルコが視線を下げると、目の前にいるサキュバスの陰部は激しく濡れていた。

我慢できなくなったのか、自らそこに手をあてがい、必死に興奮を静めようとしている。



再び大きな声が聞こえた。

見ると、鎖を握ったサキュバスがそれを強く引っ張り、マウロの体を宙吊りにしようとしていた。

首を強く上に引っ張られ、マウロは聞き取れないうめき声と共に、涎をだらだらと地面に垂らす。

目の前のペニスが激しく動いたので、それをくわえ込んでいた幼い淫魔が不満の声を漏らした。

「あん、いじわるしないでよ。

 せっかく逝きそうな所だったのに〜」

幼い同族の不満の声に、サキュバスは仕方がないといった感じで首を振り、鎖をゆるめた。

足が台の上に戻ると、マウロは大きく咳き込み、ヒューヒューと浅い呼吸を繰り返す。

「あら、知らないの?

 獲物って首が絞まると精の出がいいのよ。

 そう思って、親切心から手伝ってあげたのに、文句とは心外だわね」

「えっ、そうなの?」

「そうよ、獲物には死ぬ直前に本能で子孫を残そうとする力が働くのよ。

 だから両方同時に逝かすと、気持ちよさと、その本能からの力で、いつもよりも精の出がいいわけ……多分ね」

そう言うと、サキュバスは再び鎖を引っ張った。

再び宙づりになったマウロは奇妙なうめき声を上げ、傷ついた腕を必死に首のあたりへ動かし、首輪を外そうともがき始める。

「へー、知らなかった。

 それじゃおじさん、いっぱい精をだして、私を楽しませてね」

「ふふっ、大人の知恵って奴よ。これからはもっと年長者を敬いなさい」

宙づりになっているマウロのペニスを、幼いサキュバスはその小さい口を精一杯開けて咥え込んだ。

鎖は、獲物が意識が失わない程度の絶妙な強さで引っ張られており、

首輪に繋がった鎖を大きく揺らしながら、マウロはこの拷問から逃れようと必死にもがく。

その下で幼いサキュバスは、ペニスをくわえ込んだ口を大きく前後に動かしていた。

「んっ……んっ……んっ……」

上目づかいでマウロの様子を見つつ、顔の動きはだんだんと速くなっていく。

早さと共に、ペニスへ吸い付く口の力も強くなったのか、アルコの方にも幼い淫魔がペニスを吸引する音が聞こえてきた。

マウロにだんだん限界が近づいていく、酸素の供給が絶たれた顔は小刻みに震え、その目からは涙が流れ始めた。

逝く寸前の餌を見て、ペニスを咥え込む幼いサキュバスの頬はほんのり赤くなり、より精を搾る動きを加速させる。

「さぁ、そろそろ獲物が逝くわよ、準備はできた?」

鎖を持つサキュバスが合図を送る。

「んんっ……いひよ…………」

ペニスに吸い付いたまま、幼いサキュバスは答えた。

その口から生まれる吸引音はまだ止まらない、マウロの言葉にならない悲鳴がだんだん曇ってきた。

「それじゃあ行くわよ……それ!」

サキュバスは手に持った鎖を、強く下へと引っ張る。

ペニスを咥えた幼いサキュバスは、頬をくぼませ、一気に精液を吸い取った。

マウロの断末魔が部屋の中に響く。

体は一気に宙へと浮き上がり、手足はぶらんと地面に向かって垂れ下がる。

ペニスからは精液が大きく溢れだし、それを咥え込んだ幼い淫魔の中へと放出されていった。

「んっ……んっ……んん…………ぷはぁっ

 ちょっと、精液出すぎだよ、ん、呑み込みきれないや」

精液を口いっぱいにほおばりながら、幼いサキュバスは顔を離した。

それでも精液の垂れ流しは止まらず、白い精液がその幼い顔へと降りかかっていく。

「あら本当、凄い出たわね。呑みきれないなら私がもらおうかしら」

鎖から手を離し、もう一匹のサキュバスもマウロの亡骸へと近づいていった。

支えを失ったマウロの体は崩れ落ち、下にある台座も倒して、地面へと転がっていく。

「ベーだ、この獲物は私が逝かせたんだから、あげないよーだ」

口いっぱいに頬張った精液を飲み込むと、自分が仕留めた獲物を独占するため、

幼いサキュバスは地面へ転がっているマウロの死体へ近寄り、未だ精液を吹き出し続けるペニスを咥え込んだ。

「んんっ……ああんっ…………せいへきおいひ……」

「まぁ、何よこの強欲淫魔!

 逝かせたのは私の手助けがあったからじゃないの。

 さっきから何も反省してないみたいね、ほら、それを寄こしなさい!」


 
 

覚悟はしていたが、目の前のマウロの無惨な死にアルコの体は震えた。

左右のサキュバスの支えが無ければ、その場に崩れ落ちていただろう。

先ほどまで必死に押さえていた恐怖心が、体の奥から湧き出てくる。

「さ、次は私達の番よ。

 あれに負けないぐらいの、素敵で気持ちいい食事をしましょ」

その言葉が合図だったのか、左右のサキュバスが一斉に離れた。

支えを失った体を、そのまま目の前にいたサキュバスが押し倒す。

「安心しなさい、知ってると思うけど、私はこの中じゃ性癖は普通な方だから」

そう言うと、サキュバスが顔を覗き込んできた。

その呼吸は荒く、下腹部に接する陰部が濡れている事から、この淫魔がひどく興奮しているのが伺える。

「……やっぱり何も言わないのね、命乞いでもして、私を喜ばせなさいよ」

サキュバスが腕を伸ばし、アルコの肩を掴む。

肩に手が触れたとたん、最初にこの淫魔と戦った時、同じような体勢になった事をアルコは思い出した。

思えばあの時、サキュバス退治の依頼を受けなければ、今このような事にはならなかったのかも知れない。

「しょうがないわね、あなたがノリ気じゃないならそれはそれでいいわ、私一人で楽しむから」

サキュバスの腕の力が強くなった、肩に爪が深く食い込んでいく。

体全体に強い痛みが走った、それでもサキュバスは力を弱めない、それどころかその力はますます強くなっていく。

痛みは激痛へと変わり、肩からギシギシと奇妙な音が聞こえ始めた。

「……ああっ、この瞬間がたまらないわ」

痛みに耐え切れずアルコは悲鳴を上げる、その声を聞くとサキュバスは満足そうに手を離した。

「やっと喋ってくれたじゃない、嬉しいわ。

 あら……やだ、ちょっと何泣いてるのよ、男の子なのに恥ずかしいわね」

あのまま何も喋らなかったら、このサキュバスはどうするつもりだったのだろうか。

もしかしたらそのまま自分の肩を砕いたのかもしれない、いや、きっとそうするだろう。

「うーん、本当は股関節も砕きたいんだけどなぁ。

 あっ、私こうして獲物を動けなくするのが好きなのよ。

 でもよく考えたら、そしたら痛みであなたが楽しめなくなるわね、駄目だわ、お互い楽しんでこその愛のある食事だもの」

淫魔のささいな気まぐれに、アルコは自分が心の底から感謝している事に気づいた。

同時に、もう自分はこのサキュバスの完全な奴隷になってしまった事を、改めて感じた。

サキュバスに狙われている自分のペニスが、いつの間にか硬く反り立っている。

「やだぁ、もしかして肩を揉んであげただけで興奮しちゃったの。

 ……ねぇ、広間で私が言った事覚えてる?

 あなたは女性に弄ばれて喜ぶ変態さんなのかしらって、言った事」

サキュバスの手はペニスを掴むと、それを自らの濡れた陰部へとあてがっていく、

亀頭の一番敏感な部分が、柔らかい感触に包まれ始めた。

「あなたの言った通り、あれは間違いだったわ。

 本当は、弄ばれるだけじゃ満足しない、もっと激しく傷めつけられてやっと興奮する、重度の変態さんだったみたいね」

サキュバスの腰が落ち、最後の食事が始まった。

淫魔の蜜壷がペニスを呑み込み、捉えた獲物の精液を一滴残らず搾り取ろうと動き始める。

「でも私、そんなあなたが好きよ、本当よ。

 実は最初に会った時から、素質はあると思ってたんだから……」

目の前のサキュバスが上下に、激しく動く。

この淫魔の言う事が本当なのかどうか等、もはやどうでもよかった。

どっちみち命は助からない、我慢してもしょうがない、

射精感が駆け上ってくる、淫魔の蜜壷の動きが更に激しくなった、

手を真っ直ぐ伸ばす、そのまま、サキュバスの体を強く抱きしめた。

「んっ、そんな強く抱きついちゃって、一人で逝くのが怖いの?

  いいわっ、大丈夫よ……やさしいサキュバスのお姉さんが、死ぬのを見守っていてあげる」

サキュバスの体をギュッと抱きしめる度、甘い匂いが体全体を包んでいく。

このまま死ぬこと無く、ずっと淫魔を抱きしめ続けたい。そうしたらどんなに幸せだろうか。

「ほらっ……逝っていいわよ。

  サキュバスに包まれながら、淫魔の素敵な香りに包まれながら、逝っちゃいなさい」

丸く柔らかいサキュバスの体を抱きしめながら、ビクビクと蜜壷へ精液が吐き出されていく。

サキュバスが自分の背中を優しくさすっているのがわかる、暖かい抱擁に促されるように、精液がペニスから吹き出していった。

「はぁ……んっ」

彷徨の表情を見せ、目の前のサキュバスは射精の余韻に浸る。

興奮で頬を薄っすら赤らめた美しい淫魔、どうせ死ぬのなら、もう一度だけでいい、その唇を味わいたい。

「焦らないでいいわ……ゆっくり、ゆっくり…………死んでいいのよ」

だんだんと快感が薄れていく、何も感じる事ができず、ただ何かを吸われていくような感覚だけが残っていく。

「ふふっ、逝きそうなのね、その表情、たまらないわ」

サキュバスの顔がますます赤くなった、何かが吸われる感覚が急に早まったような気がする。

「怖がらなくていいの、逝っちゃいなさい。私の中に全部出すの、気持ちいいわよ」

精液だけじゃなく、意識まで吸われ始めたのがわかった。考えがまとまらない

急に何も見えなくなった…………死にたくない……死にたく……

「……ああっ、逝くのね…………いいわ、最後はキスで吸い取ってあげる」

……………………

「んっ…………ふふっ、

 やだ、まだ精液出てる、もったいないわ」

……………………

「ふふっ、サキュバスに吸われて気持ちよかったかしら。

 これから……ゆっくり命を消化してあげるわね、楽しみはこれからよ」





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